神経症患者は、自他の心理的分離が難しいという特徴があります。
この辺の説明はちょっと難しいのですが
確かに本人も、自分と他人や環境を客観的に見てはいます。
目の前にいる他人は、自分とは別の存在であることは
ちゃんと認識しています。
ところがここからが健康人とは違う方向へ進むのです。
目の前に居る他人を独立した一つの人格と認識することから入るのですが
そのうちだんだんとその認識が弱くなって行く傾向があります。
自分と他人を一心同体視するようになって行きます。
自他の区別が上手く行かなくなり始めるわけです。
かと言って、頭では(理屈では)自他の区別はシッカリ出来ているので
感情の部分で自他を一心同体視したい欲求との間にジレンマが起きます。
ーーで、瞬間的に何が何だか分からなくなったりするのです。
その時、神経症患者は、言いようのない不安感や自己喪失感に襲われます。
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